市販の除菌スプレー、その効果は?

未分類
ママさん
ママさん

市販の除菌スプレーって効果はあるのですか?

薬剤師さん
薬剤師さん

薬剤師として、効果に疑問があるものもあります。

成分をきちんと調べてから判断する必要があるでしょう!

【解説】

普段ドラッグストアで日用品を買い物するとき、薬剤師に相談してから購入するという方はいらっしゃいますか?
『薬と関係ない日用品で、薬剤師に相談することなんて特にありません!』という方がほとんどではないでしょうか?

ただ、今回のように除菌スプレーというものを見たとき、皆さんはどう思われますか?除菌スプレーの効果が気になったりしませんか?
私は、薬剤師として、ちょっと気になっちゃいました( ゚Д゚)

ふと気になってしまった皆様、”薬剤師”という資格を持つ私の見解、聞いてみたくなりませんか?
今回は、とある商品を題材に、除菌効果について考えてみたいと思います!
(※今回の内容は、紹介した商品を否定したり、推奨したりする内容ではございません。)

除菌スプレーは医薬品ではなくて雑貨品

上記が今回紹介する除菌スプレーの説明文です。

まず、最初のポイントですが、『除菌スプレー』は基本的に全て医薬品ではなく、雑貨品に分類されます。つまり、薬事法による法規制はなく、実際の消毒効果は保証されていません。

また、実際に除菌・ウィルス除去の試験をしているようですが、菌やウィルスの限られた種類を対象としたものになります。説明文にも、小さい※印で注釈がありますね。

ということで、薬剤師としては除菌スプレーに対して、薬学的な効果を期待するというのは、難しいのかなぁと思います。

まるで言葉遊び?除菌、殺菌、抗菌とは?

ここで、騙されやすい言葉の意味をきちんと理解しておきましょう!
今回使用されている『除菌』という言葉の他に、似たような言葉である、『殺菌』、『抗菌』の意味も一緒に紹介します。

殺菌‥特定の細菌を殺すことを指します。殺菌する菌の種類や数は問わないので、少しでも菌を減らすことができれば、『殺菌作用あり』となります。薬機法という法律で定められており、医薬品や医薬部外品が使用できる表現です。

除菌‥細菌を取り除くことを指します。『殺菌』と同様に、その種類や数は問われません。さらに、法的な縛りもないので、日用品にも使用可能な表現となります。

抗菌‥細菌の増殖を防ぐことを指します。基本的に、その程度がどれほどかは問われません。SIAA(一般社団法人 抗菌製品技術協議会)という組織が、一定以上の効果が得られるものにSIAAマークの表示を認めているようです。

いかがでしょうか?

結論から言いますと、『殺菌』、『除菌』、『抗菌』という言葉自体には、医学的に細菌感染症を防ぐ根拠となるものは全くないと言えますね(^^;)

ちなみに、医学的に意味のある関連ワードも紹介します。それが、『滅菌』と『消毒』です。

滅菌‥全ての微生物を死滅除去することを指します。微生物の存在する確率が100万分の1以下になることを定義としています。日本薬局方にて定義された表現になります。

消毒‥病原微生物を死滅または除去感染することとで、感染力を失わせて無毒化することを指します。薬機法という法律で定められており、医薬品や医薬部外品が使用できる表現です。

『滅菌』という言葉は普段あまり聞きませんね。医療現場で重要視される言葉です。
『消毒』は皆さんも馴染み深いと思います。『殺菌』、『除菌』、『抗菌』という言葉と比べると、消毒という言葉は重みが異なることをご理解いただけましたでしょうか?

どんな成分が入っているのか?

さて、今度はこの商品の実際の成分を見てみましょう。

何が入っているのか、ブラックボックスですね(^^;)

医薬品の場合、解熱剤の成分に「解熱剤」なんて書いてあったら、そんな商品は絶対に勧められませんね。(そもそも医薬品は法律上そんな表記はできませんが。)

ちなみに、エタノールは、ざっくり60~80%程度でないと殺菌効果があるとは言えません。一般的に考えて、消臭剤などの雑貨品に加えられている濃度であれば、エタノールによる消毒は難しいでしょう。

どのような使い方がおすすめか?

今回紹介した除菌スプレーの事例は、多くの商品に対しても該当する部分が多いです。

雑貨品に分類される除菌スプレーにおいて、商品の特徴や成分を理解したうえで、ご自身でその有効性を判断するというのは少し難しいように思えます。

ちなみに、下記が紹介している商品の使用方法です。

〇衣類に対しての使用であれば、少しでも感染予防効果を上げたい方が、普段使いするというのはアリかもしれません。商品の特徴上、消臭効果を一番の目的として、+αで除菌・抗菌効果を多少でもあればいいかなぁ~、くらいで考えられると良いかと思います。個人的には、次亜塩素酸水を利用しますが。
〇硬質物に対しては、あえてコチラの商品を使用する理由はないかなぁと。正直、アルコール消毒をしていただければ確実なので、個人的にはアルコール消毒をお勧めします。

もしも、周りに体調不良の方がいて、きちんと消毒作用を求めるのであれば、基本的には医薬品や医薬部外品に分類される、適正濃度のアルコールや次亜塩素酸水の使用をオススメいたします。また、ハイターなどの次亜塩素酸を適切に薄めて使用するのも良いでしょう。

最後に、、、

最後に、大前提のお話をしておきたいと思います。

感染予防の観点で、もっとも重要なことは、手洗い、うがい、マスクの着用、換気といった皆さんの基本的な行動にあります。

これらを無視して、今回紹介した商品に頼るような行動をしてしまっては本末転倒ですので、そこは絶対に意識しておくようにしてください。

除菌スプレーは、メーカーさんが皆さんの暮らしを少しでも良くするために開発された商品かと思います。その商品を上手に利用できる消費者でありたいですね。

コメント