なるべく早く解熱させたいのですが、坐薬と粉薬のどちらが良いですか?
アセトアミノフェンという成分で量が同じであれば、坐薬でも粉薬でも効果は変わりません!
【解説】
子供の解熱剤として、最も頻繁に使われる成分の一つがアセトアミノフェンです。アセトアミノフェンには、坐薬、シロップ、細粒、錠剤の4種類の剤形が存在ます。
どの剤形であっても、成分量が同じであれば効果に差はありません。
効果が出るまでの速さ、効果の強さ、効果が切れる時間、安全性(副作用リスク)、いずれも同じと考えてもらって良いでしょう。
☆使い分けのポイントとしては、剤形の特徴による違いになります。☆
【坐薬】
◎口から飲むのが大変な時に便利。小さいお子さんには最も優れた剤形。
◎微調節が難しい⇒坐薬を切って対応します。詳しくはコチラ。
◎痛みを伴うと恐怖心を与えてしまう。⇒坐薬の上手な使い方があります。詳しくはコチラ。
◎冷所保管が推奨される。
【シロップ】
◎坐薬を挿入するという手技がないため、使用の手間が少ない。
◎シロップを飲むのが苦手なお子さんには不向き。シロップの中でもおいしい方ではない。
◎自分で計量して、こぼさない様に飲ませる必要がある。
◎取り扱いを慎重にしないと、容器がペタペタして不衛生になる。
【細粒】
◎坐薬を挿入する、シロップを計量する、という手技がないため、使用の手間が非常に少ない。粉薬が問題なく飲めるお子さんには適した剤形。
◎微調節が可能で、薬剤師が1回分を分包するので、管理が非常に簡便。
◎味が苦い。⇒ジュースなどで服用してもOK。
【錠剤】
◎保管や持ち運びが最も簡単。錠剤が飲めるのであれば、最も適した剤形。
◎少量の調節ができないため、体重が少ないうちは他の剤形が推奨される。
◎錠剤がどうしても飲めないときは、カロナール錠であれば。半分にしたり、砕いたりしても大丈夫です。ただし、細粒よりも苦いです。
※錠剤は安易に砕かないようにしましょう!⇒詳しい解説はコチラ。
ということで、アセトアミノフェンという成分の解熱剤(商品名:アンヒバ、カロナールなど)についてお話してきました。
この成分の解熱剤であれば、「どの剤形が一番効果があるか?」という視点ではなく、「どの剤形が一番適しているか?」ということを考えることが大切と言えるでしょう。
発熱で機嫌の悪い状態のお子さん相手になるので、使いやすさや味などは重要な要素となるでしょう。
処方されたお薬がうまく使えない・飲めない場合は、是非一度、医師や薬剤師に相談してみてくださいね。
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