けいれん予防に処方されたダイアップ坐剤は、どのように保管すると良いですか?
薬剤師さん
冷所であれば間違いありませんが、室温保管でも大丈夫です!
【解説】
ダイアップ坐剤は、直腸内の水分に溶けることで吸収されるタイプの坐薬(水溶性基剤)です。そのため、温度の影響は比較的少ないため、室温管理で問題ないわけです。
と言っても、夏場の高温や直射日光などには十分注意する必要があるので、個人的には冷蔵庫に入れておいても良いかと思います。
「坐薬=冷蔵庫管理」としておけば、管理に頭を悩ませる必要もなくなりますしね。
じゃあ、今回の知識をどう活かすかのかと言いますと、帰省や旅行のケースです!
熱性けいれんやてんかんの発作に使用されるダイアップ坐剤は、帰省や旅行などの際に持ち運ぶことを推奨します。直射日光に当てたり、車内に放置する、などを避ければ、持ち運びは問題ないでしょう。
なんて指導をしたりします。
同じく室温保存でも問題ないとされている坐薬は、
- ナウゼリン坐剤、ドンペリドン坐剤
- テレミンソフト坐薬、ビサコジル坐薬 ※注
- サラゾピリン坐剤 ※注
※注:これらの薬剤はハードファットという基剤が使用されているため、ダイアップ坐剤やナウゼリン坐剤よりも熱に弱いので注意しましょう!
などがあります。
ダイアップ坐剤やナウゼリン坐剤などの水溶性基剤には、マクロゴールが使われています。このマクロゴールの融点は、50℃~60℃とされているため、気温の影響は非常に低くなります。
アンヒバ坐剤などの油脂性基剤には、ハードファットという基剤が使用されますが、融点は35℃付近となるため、気温の影響に注意が必要となります。
冷所保存すべき坐薬については、コチラを参照してみてください!
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