皆さんこんにちは(^-^)
子供にお薬を飲んでもらうのって、結構大変だったりしませんか?
私も2人の子供がいるのですが、なかなか大変でした(^^;
今回は、自分自身の経験も含め、薬剤師として子供の薬の飲ませ方についてまとめてみました。
よろしければご覧くださいませ!
乳児(1歳未満)
シロップは道具を利用しよう
この時期は、味覚が未発達であり、味による服薬への影響は少ないと言われています。
どう上手に口の中に入れてあげるかが大切になってくるでしょう!
シロップを飲む際に有効な道具をいくつか紹介しますね(^-^)
①スポイト‥キャップで測った後、スポイトにとって飲ませる方法です。スポイトの先で、乳児の口の中を傷つけないように、先が丸くなっているものを選びましょう。
使用する際は、喉にダイレクトに入れると誤嚥するリスクがあるので、頬に向けて少量ずつ飲ませるようにしましょう。
②シリンジ‥スポイトと同じように使用可能です。お子さんによっては、スポイトよりもシリンジが良いというケースもあります。
③哺乳瓶の口‥普段使用している哺乳瓶の口の部分だけを使用して飲ませます。できればシリンジやスポイトを優先してもらうことをオススメしています。
④スプーン‥離乳食が始まってしばらくすると、スプーンもお勧めです。ただし、こぼしやすい難点があるので、スプーン慣れていないときは避けましょう。
粉薬は団子に
乳児に対しては、基本的にはシロップが使用されます。ただ、抗生物質や整腸剤などの一部の薬は、粉薬しかないものもあります。
その場合、オススメする方法が1~数滴の水で団子にする方法です。
粉薬を小皿に出して、水を1滴ずつ垂らして団子のようにこねていきます。団子のように固まった薬を、赤ちゃんの上顎や頬側につけてあげて、白湯やミルクを飲ませるという方法があります。
タイミングを考えよう
ミルクや授乳の後はお腹がいっぱいで薬を飲んでくれない可能性があります。
食後の指示でお薬が処方されている場合でも、食事に関係なく飲める薬の可能性があるので、医師・薬剤師に相談してみてください。
もしも飲みたがらないときは、時間を空けてから飲ませるようにしましょう。無理やり飲ませると、「お薬は嫌なものだ」という認識になってしまう可能性があります。
やってはいけないことと確認しておこう
この時期に避けて欲しい飲ませ方として、ミルクに混ぜることが挙げられます。
薬を飲ませることは大変で、ミルクに混ぜて飲ませたいと考えることもあるかと思います。
気持ちはとてもよくわかるのですが、これはお勧めできません。理由は3つ。
① ミルクと薬が混ざることで、ミルクの味が変わってミルク嫌いになってしまう可能性がある。
② ミルクに混ぜるて全量摂取できないと、中途半端な量を服用することになってしまう。
③ ミルクと混ぜると相性が悪い薬も存在する。
特に①は避けたい状況です。ミルクは成長のために重要な食事になります。
その食事を嫌がるようになったら、、、、
想像するだけで辛いですよね。
スキンシップを大切に
赤ちゃんは親のスキンシップに安心感を感じます。
薬を飲ませるときは抱っこした状態で飲ませてあげることで、安心した気持ちで薬を飲むことができると言われています。
上手に薬を飲ませた後は、いつも以上に愛情とスキンシップを心掛けてみてください(^-^)
幼児(1歳から未就学児)
剤形を選べるようになる
薬にはいくつかの剤形(シロップ、粉、坐薬、錠剤、口腔内崩壊錠などなど)が存在ます。
有名なところで、解熱剤のカロナール(アセトアミノフェン)なんかは多くの剤形があり、子供たちの特徴に合わせて選んであげると良いでしょう。
詳しいことはコチラの記事を参考にしてみてください(^^♪
嗜好品に混ぜて飲ませる
徐々に味覚に好みが出てくるこの時期は、味が嫌で薬を飲みたくないというケースも増えてきます。
その場合は、必要に応じてジュースやゼリー、ヨーグルトなどの嗜好品に混ぜるというのも方法の一つになります。
特に苦みを感じやすい薬としては、解熱剤や抗生物質があります。
基本的に、水で飲めるのであれば敢えて嗜好品に頼る必要はありませんので、まずは水で服用を試すようにしましょう!
また、抗生物質に関しては、組み合わせた嗜好品による味の変化や効果への影響などに注意するものも多くあるので、薬剤師に確認しておくと間違いないでしょう。
ある程度知識のある方であれば、インターネットでも調べることも可能です。
あくまでも個人的な意見ですが、
練乳は飲み合わせが悪いものが少なく、
チューブで扱いが楽なのでオススメの一つです。
感情に寄り添ってあげましょう
言葉が話せるようになってくると、自己主張も強くなってきます。
『薬を飲みたくない』と主張があったときは、子供の話を聞いてあげましょう。
薬を飲ませるためのテクニックやノウハウよりも、寄り添ってあげる気持ちの方が大切な場合も少なくありません。
無理やり飲まされたと感じてしまうと、ますます薬のことが嫌いになってしまいます。
薬を嫌がる⇒無理やり飲ませる⇒もっと薬が嫌いになる⇒どんどん飲ませることが大変になる
という負のスパイラルにハマらないように、ゆっくりやっていきましょう。
感情に寄り添う具体的な方法をいくつか紹介しておきますね。
・飲みたくないと主張があったときは、一度受け入れてあげたうえで、『もう少し時間が経ってから飲んでみようか』、『どうやったら上手に飲めるかなぁ』と提案してみる。
・薬を飲んだ後には、飲めたねシール(なんでも良いです)を貼ってあげる、抱きしめてあげる、などの子供が好きなことをプレゼント。ただし、ご褒美は過剰にならないようにしましょう。
・薬をもらうときに、一緒にお薬の話を聞いてみる。『お薬って大事だね』、『お薬の説明ちゃんと聞けて偉いね』など伝えてあげると、薬を飲むということに自主性が生まれる可能性があります。
幼稚園や保育園に通っていると、昼食後の薬を飲ませることができないケースもあるかと思います。そのような場合は、医師や薬剤師に相談してみてください。
皆さんの状況や薬の種類に応じて、飲むタイミングをずらしたり、飲む回数を減らしたり、などの対応やアドバイスをもらえると思います!
小児前半(主に小学生)
錠剤に挑戦する時期
一般的に、5歳未満は誤嚥のリスクから錠剤は控えるケースが多いです。
小学生になると、飲み込む力もついてくるので、錠剤に挑戦するタイミングになってくるかと思います。
錠剤も大きさがマチマチなので、小さいものから試してみるのも良いでしょう。錠剤の大きさは、医師や薬剤師に聞いてみたり、実際に見せてもらうこともできます。
また、OD錠という口の中で溶ける錠剤もあるので、練習も兼ねてOD錠から初めてみるのもいかがでしょうか?
成人用の薬の多くは錠剤です。この時期に少しずつ錠剤に挑戦していってみましょう。
なんのための薬か理解してもらいましょう
小学生になると理解力もついてくるので、どんな薬を飲んでいるのかを説明してあげましょう。自分が飲んでいる薬を理解することは、治療においても重要なことです。
アレルギーや喘息のお子さんの場合は、頓服(症状が出たときに薬を飲む)で薬を使用するケースもあるので、少しずつ自分の薬について理解をしてもらい、自立に向かって知識をつけていきましょう。
薬についてきちんと理解をしておくことは、将来必ず役に立ちます。
最近、10代の市販薬による薬物乱用が増えています。
市販薬とは言え、薬は薬。用法用量を守らなければ副作用は出ますし、過剰摂取による薬物依存に陥る薬も少なくありません。
薬は自己判断で調節して服用してはいけません。市販薬を購入する際は、薬剤師からしっかり説明を聞いたうえで服用することを、小学生のうちからきちんと伝えていただけると嬉しいです。
いかがでしたでしょうか?
解っていても、なかなか難しいところもありますよね。
そんなときに絶対にやってはいけないことは、自分自身を責めることです。
上手くいかないときは、悩み過ぎずに是非いろんな人に相談してみてください。
もちろん私に相談し頂いてもかまいません(^-^)
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